本当に必要なものを必要なだけ買えばいいのに、なぜ私たちは余分なものまで買ってしまうのでしょう。
はじめに より
お金が貯まらないのは「脳のクセ」が原因です。
私たちの脳は生まれながらに「ムダづかいする癖」があります。
「買っている」のではなく「脳に買わされている」のです。
本書は脳の専門家が教える、人生を豊かにするお金の使い方です。
脳科学の力でムダづかいをなくし、お金を貯める、画期的な方法があります。
こんな人におすすめ
- ムダづかいが多い
- 割引しているとつい買ってしまう
- ポイントカードをたくさん持っている
この記事は『そのお金のムダづかい、やめられます』
(著者) 菅原道仁 出版社 : 文響社 (2016/6/29)
より出典・引用して書いています。
著者紹介
菅原道仁 すがわら・みちひと
脳神経外科医。菅原脳神経外科クリニック院長。
1970年生まれ。杏林大学医学部卒業後、クモ膜下出血や脳梗塞といった緊急の脳疾患を専門として、国立国際医療研究センターに勤務。
2000年、救急から在宅まで一貫した医療を提供できる医療システムの構築を目指し、脳神経外科専門の北原国際病院(東京・八王子市)に15年間勤務。
その診療経験をもとに「人生目標から考える医療」のスタイルを確立し、心や生き方までをサポートする医療を行う。
要約・感想
ムダづかいがやめられない理由
ムダづかいは脳の錯覚
買い物をしている瞬間は「ムダづかい」とは思っていない。
ムダづかいが多いと悩んでいる人は自分の脳の仕組みや、満足度の高いお金の使い方がわかっていないのです。
脳は物事を深く考えることを減らして、自動的に処理しています。
それが脳のクセ。
ムダづかいの最大の原因は自分の内側にある。
ムダづかいで後悔するのは、気づかないうちに買わされてしまっているからです。
iPhoneの新しい機種が出ると、それほど性能は変わらないのに広告やCMの影響を受けて「欲しい」と思ってしまう。
買い物でストレス発散の正体
買った瞬間の高揚感はドーパミンによるもの。
お酒やギャンブルと同じでその一瞬だけの快感。
脳はムダづかいを反省していない
欲しかったものが値引きされているとすぐ買ってしまう。
「現品限り50%オフ!」の商品を買って、それがすぐにダメになってしまっても、「なんとなくそんな気がしていた」などと思います。
何かが起こったときに、それを予測可能だったと考える後知恵バイアスという脳のクセなのです。
脳は無意識に「記憶を改ざん」してしまいます。
自己顕示欲を上手にコントロールする
職場の人が旅行に行った話を聞くと、「自分もどこかに行って皆に自慢したい」と思う。
最新機種を人より先に手に入れたい。
自己顕示欲の強い人は他人から注目されたくて、「本当は欲しくない」高いブランド物を買ってしまったりします。
自己顕示欲が強くなるのは、自分に自信のない証拠。
しかしどんなにお金をかけても、心の不安は消えません。
コンコルド効果
ここでやめたら「もったいない?」
- 何となく毎週買っている雑誌
- 断れない人付き合い
- 1度見始めた映画は最後まで見る
このような心理は「サンクコスト効果」、別名「コンコルド効果」といわれます。
コンコルドはヨーロッパとアメリカの間を飛んでいた超音速旅客機です。
ジャンボジェット機の約3倍のマッハ2.0(時速約2400km)で飛んでいましたが、定員が少なく燃費も悪い。しかし莫大な開発費を回収するまでやめるわけにはいかない…
結果的に開発メーカーが倒産してしまいました。
身近な例だと「つまらない映画」も同じです。
最初の30分で面白くなければ、見るのをやめてしまえばいいのですが、「入場料を払ったからもったいない」と無駄な時間を過ごしてしまいます
時間のムダ=お金のムダ!
もったいないという気持ちで冷静な判断ができなくなってしまうのです。
脳は「何となく払い続けているお金に」無頓着
使わないスマホのアプリを整理しましょう。
ムダづかいを今日からなくすルール
満足度の高いお金の使い方
ストーリーを頭に描く
お店に飾られているジャケットを「欲しい」と思ったときに、「週末に出かけるときにこの服があったらちょうどいい」とか「先週は上着がなくて寒かった」などと具体的なイメージが描けるか?
その買い物がムダだったどうかに、金額はほとんど関係ないのです。
しかし私たちは認知バイアスに流されて、ストーリーの描き方を間違えます。
「値段が安い」とか、「カッコイイ」などの理由で買うと後悔します。
「私が考えて、私が着る」⇒主人公は必ず「自分」にする。
店員さんに勧められて買ってしまうと主人公は店員さんです。
「これは自分の決断だろうか」と確認することが大事。
「いつ」「どこで」「誰と」使うのかを、具体的に描く。
ストーリーを具体化するときに無理のあるものは、タダでもらったとしてもムダ。
見栄や虚栄心のストーリーを描いて買ったものもムダづかい。
自己投資と浪費は紙一重
どんなふうにお金を使ったとしても、ストーリー次第で自己投資にも浪費にもなる。
メタ認知力の高め方
脳のクセに気づくためには「メタ認知」の力が必要です。
メタ認知(メタにんち、英:Metacognition)とは、「メタ(高次の)」という言葉が指すように、自己の認知のあり方に対して、それをさらに認知することである。
簡単に言えば、自分を客観的に見ること。
メタ認知力が低いと、自分のどこがムダづかいなのか、どこでストーリーを描き間違えているのかがわかりません。
メタ認知力の高め方
- 自分を「神様の視点」で見る
- その日起こったことを振り返る、日記を書く
- 小説やドラマの主人公がトラブルに巻き込まれたときに、自分ならどうするか考えてみる
メタ認知力の節約のコツ
- 現金主義・クレジットカードを使わない
- 欲しいと思ったら3日間待つ
- 買いだめ禁止・「安い」が理由の買い物はやめる
お金の使い方が人生を決める
お金を上手に使える人は、時間を上手に使える人
お金以上にムダにしてはいけないものは「時間」です。
「お金を大切にできる人は、時間も大切にできる。お金をムダに使う人は、時間もムダに使う。」
身の回りをシンプルに整える
お金・時間・空間はワンセットで考える。
自分の持ち物を整理して、ものに執着せずに生きる。
人生の質に「お金やものの量」は関係ない。
ハーバード大学のマイケル・ノートン教授の論文「人間は富を増やしても幸せになれるわけではない」によると
- 幸せになるにはお金の量よりも、その使い方が重要
- 経験や体験、他人に使うことで幸福感が得られる
とまとめられています。
脳からストレスを取り除く方法
すべての購買にストーリーを描くのはエネルギーのムダづかいです。
「どうでもいいこと」は習慣化する。
毎日同じ服を着たり、ランチを食べる店を決めてしまったり、重要でないことは習慣増してしまう
スティーブ・ジョブズやマーク・ザッカーバーグはいつも同じ服を着ています。
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お金の使い方には、その人の生き様があらわれます。
ムダづかいをやめるコツはストーリーを描くこと
人生においては「時間」も「お金」も有限です。
心から納得できるお金の使い方をしましょう。
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