習慣に関する書籍はたくさん出ていますね。
中には50個とか100個とか、やるべき習慣の多い本もあります。
この本は「小さな1つの習慣」が成功のためのカギになると言っています。
良い習慣を身につけたい方や、悪い習慣をやめたい方はぜひ実際に手に取って読んでみてください
世界中の95%の人たちはエスカレーターに乗っている。
エスカレーターを使うか階段を使うか?
成功するためにはつらい選択をせよ。
小さな1つの習慣が大きな結果を生む。
それは、階段のマインドセット(ちょっときついが正しい行動をとる思考)です。
成功は、大きな決断の結果としてではなく、一見すると些細な「小さな習慣の積み重ね」によってもたらされるのです。
「成功者とは、目標を達成するために、面倒くさいことや気が進まないことでも、我慢して実行できる人である」
『自分を変える1つの習慣』はじめに より引用
1つの習慣(習慣の力)の7つの法則
「習慣の力(セルフ・コントロール)」を身につけるための7つの法則
- 犠牲ーパラドックスの法則
- 決意ー先行投資の法則
- 集中ー拡大の法則
- 言葉ー創造の法則
- 計画ー収穫の法則
- 信念ー長期的視点の法則
- 行動ー振り子の法則
小さな積み重ねこそが、長期的には極めて大きな違いを生み出します。
しかし、そのことに気づいている人は多くはない第1章より引用
本書を読んで7つの習慣の力(法則)を実践すればれば、成功者になれます。
こんな人におすすめ
- 自分を変えたい
- 人生に迷っている
- 成功者になりたい
この記事は『自分を変える1つの習慣』
ロリー・バーデン 著/児島修 訳
出版社 : ダイヤモンド社 (2015/7/31)
より出典・引用して書いています。
「自分を変える1つの習慣」の要約・感想
第1章「小さな選択」の積み重ねこそが成功を呼ぶ
犠牲ーパラドックスの法則
問題は先送りするほどに悪化する
習慣の力を身につけるための考え方として、
「バッファローの精神」というたとえ話が取り上げられています。
バッファローと牛の2種類の動物が、ある自然現象にどう反応するかが、私たちに大きな教訓を教えてくれます。
平原に嵐が近づいてくると(コロラド州ではたいてい嵐は西から吹きつけてきます)、牛はありきたりの反応をします。西から嵐が接近していることに気づくと、そこから逃れるために東に向かって移動するのです。しかし、問題があります。
ご存知のように、牛は早く走れません。やがて、牛の群れは嵐に追いつかれてしまいます。
他になす術をしらない牛たちは、そのまま走り続けるしかありません。
その結果、嵐を逃れるどころか、嵐とともに移動することになり、雨風を浴び続けることになってしまうのです。『自分を変える1つの習慣』第1章より引用
「牛は頭が悪いな…」そう思っちゃいますよね。
しかし、私たちも毎日同じことをしているんです。
私たちは「人間関係」「お金」「健康」などの問題から逃げようとします。
しかし、問題はずっとあなたを追いかけてきます
こうして私たちは、後で痛い目にあいます。
これに対しバファローは、嵐が山頂を超えるまで動かないそうです。
そして平原に嵐がやってくると、嵐の方向に向かって突き進むのです。
嵐の中を突き進むことで、バッファローが雨風に打たれている時間は短くなります。
つまりバッファローは、嵐から逃げず、嵐に向かって走ることで、「わずかな時間」しか苦痛を体験しなくてすむのです。『自分を変える1つの習慣』第1章より引用
「先送り」しても問題は悪化するだけです。
そして、私たちが支払わなくてはならない代償も増えていきます。
目の前の問題から逃げずに正面から取り組むための方法が本書には書かれています。
1つの習慣とは、階段を使うマインドのこと
小さな積み重ねこそが、極めて大きな違いを生み出す
先に「頭金」を払うことで、豊かな未来がやってくる
本当の贈り物を受けとるのは、贈り物をした側の人間
第2章 いまいる場所で全力を出し続ける
決意──先行投資の法則
何かに「多く投資する」と失敗を避けようとする力が強く働くようになること意味している
ターニング・ポイントは最大のピンチの時に訪れる
このまま挑戦を続けるか、それとも諦めて引き返すかという「分水嶺」に達した時に精神のエネルギーもピークに達します。
第2章より引用
この本で分水嶺はターニングポイントみたいな感じで書かれていますね。
私たちも人生の中でこのような運命の分かれ道に何度も遭遇します。
決意をしてターニングポイントを乗り越えようとする人がいる一方で、諦めて引き返そうとする人もいます。
そしてこの違いが私たちの人生に大きな違いをもたらしているのです。
重要なのは、
行動することを決定するために必要な「精神的エネルギー」の方が、
実行に必要な「身体的エネルギー」よりも大きい場合がほとんどだということです。
たとえば、朝ジョギングに行くよりも、早起きすると決めてベッドから起き上がることの方が難しいです。
早起きする。などの「小さな違い」が成功者とそうでない人の間に「大きな違い」を生み出すのです。
あらゆる人間は人生の中でさまざまなターニング・ポイントに直面し難しい選択を迫られます
その選択に用いる考え方には、成功者とそうでない人の間に「小さな違い」があります。
その「小さな違い」こそが長い目で見ると「大きな違い」を生み出すのです。
それはほんの「小さな態度の違い」にすぎません 。
あと一歩で成功を逃している大勢の人々
誰でも同じように困難に直面します。しかしターニング・ポイントにさしかかった時に、
前に進み続ける人と後戻りする人に分かれます。
「起業するには勉強が足りていない」
「この人と結婚するべきか」
私たちは、本当に大変なターニングポイントに来ると後戻りしてしまいます。
元の場所に戻る方が楽だし、精神的なエネルギーを使わなくて済むからなんです。
しかし人生に、完璧なタイミングなどありません
本当に労力を注ぐべきなのは、自ら下した判断を正しいものにするための行動をし続けること
、
人生の成功を手に入れられない人は、みんなあと一歩のところで成功を逃している。
後戻りする人は、同じようなターニング・ポイントに差し掛かったときに、また途中であきらめてしまいます。
こうした小さな選択ミスが積み重なることが、
成功者とそうでない人を分けているのです。
後戻りすることは選択肢にない状況を作る
絶対に目標を達成すると決心している人は、壁にぶち当たっても簡単には諦めたりしません。
長年、固い決意で目標を目指してひたすらに努力を続けていると、いつしか、「後戻りすることはもう選択肢にない」状態になります。
成功者が悩むのは、「前に進み続けるべきか?」ではなく「いかに前に進むか?」についてです。
第3章 思考の集中」をコントロールする
集中──拡大の法則
「何かを集中させる}と大きなパワーが生まれてくる
成功のために極めて重要な「集中」を得るためには、「思考」「言葉」「行動」の3つの重要な側面をうまく扱う必要があります。
第3章より引用
「何を考えているか?」を常にコントロールする。
私たちは無意識のうちに常に何かを考え続けている。
人間は話すよりも7倍早く思考することができます。
そして、もう一人の自分が勝手に思考しているのです。
引き寄せの法則とは潜在意識の力を示している。
成功者は、自分自身にポジティブな言葉を語りかけています。
だから結果を出しているのです。
「自分が求めているもの」を、はっきりと理解する
すべてのものは「イメージ」から作りだされる
「明確にビジョンを描く」ことで、それは現実化する
成功は借りることしかできない。その賃貸契約は毎日更新しなければならない。
いま自分にとって唯一の問題は、他の誰よりも多くの努力ができるかどうかだ。
まず目標を心に抱かなければ、私たちがその実現に向かって意図的に努力をしようとすることはないのです。
1日の最初と最後の時間に、いいイメージを描く
朝、目覚まし時計を止めてから、そのまま10分間ベッドで横になったまま、人生で感謝をしているもののことを思い浮かべる
第4章 思考を現実化する言葉の使い方
言葉──創造の法則
考える→言葉にする→現実化する
あらゆる物事は、「考える、言葉にする、現実化する」というシンプルかつ強力なパターンに従って創造される。
言葉は私たちの行動のエンジンです。
思考と同じく、言葉は慎重に選ぶことで途方もないパワーを生み出します。
「考え、話し、行動すること」で、それは起こる
慎重に言葉を選び、言葉に誠実に生きることは、階段のマインドセット(ちょっときついが正しい行動をとる思考)を実践するための燃料になります。
第4章より引用
言葉を強くするシンプルな方法
小さな目標を言葉にする
感謝の気持ちを表現する
与えられたものに感謝する
人を褒める
褒め言葉には、お金と同じような価値があります。
相手の自発的な行動を引き出す
人に行動を促す3つの行動
- 相手にその行動をとるように頼むこと
- 相手にその行動をとることを強いること
- その行動をとることが最善の選択であると相手に思い出させること
言葉の力を弱める8つの落とし穴
- 約束を破る
- 不用意な言葉を使う
- 悪口を言う
- 裏口をつくる
- 前言を否定する
- 噂話をする
- しゃべりすぎる
- 知的不誠実
誰も見ていないところで「正しい行い」ができるかどうか
正しい行動が何かを徹底的に考えてから実行に移す。
人生で成功できるかどうかは、誰も見ていないところで「正しい行い}ができるかどうかで試されています。
成功者は誰も見ていないところでも正しい行いをします。なぜなら、それが正しいことだからです
誠実さとは、物事を正しい目で見て、正しい言葉を使い、正しく行動することです。
そのことによってあなたの心は鍛えられていきます
恥や不安、恐怖などで心が曇っていると、モラルを欠いた行為に簡単に手を出してしまうようになります。
こうして間違った行いが積み重なることで、人生は台無しになっていきます。
逆に正しい行いという小さな勝利を積み重ねていくことで、偉大な人生がつくられていきます
思考を現実化するための、7つの言葉の使い方
- 話す前によく考える
- 慎重に言葉を選ぶ
- 「実行する」と話したことは、必ず実行する
- 約束を守る
- その場の感情や思考にまかせてむやみにしゃべらない
- 発言はどんな人にも伝わる可能性があることを忘れない
- 自分や他者を正しい方向に導くような言葉づかいをする
第5章 適切なタイミングに2倍の努力をする
計画──収穫の法則
「適切なタイミングでの努力」で、成果は何倍にもなる
収穫の法則とは、
集中的な努力の成果は、適切なタイミングと厳密な行動計画によって何倍にも高まるというものです。
第5章より引用
バランスとは「優先度の高い活動」に十分な時間を割くこと
1日をどう使うかという問題に対して「階段のマインドセット」が提示するシンプルな答えは、「できることをすべてする」ではなく「すべきことをすべてする」です。
バランスとは、すべての活動に等しい時間を費やすことではありません。
優先度の高い重要な活動に十分な時間を費やすことであるべきなのです
量ではなくタイミング
集中的な努力の効果は適切なタイミングと厳密な行動計画によって何倍にもなります。
自分が、いま、どの時期にあるかを認識し、その時期での最大の結果を得ることに集中すれば、自ずと何を優先すべきかがはっきりと見えてきます。
「十分な時間頑張ったか?」ではなく、「適切なタイミングで頑張ったか?」、を考えるべきなのです。
いま「2倍」行動し、後で自由を得る
「適切な時期に倍の努力をすること」で、将来の自由が得られる
たとえば借金の返済に取り組まなくてはならない時期にいるのなら、懸命に仕事をしなければなりません。
完済のために、少しでも多くの金を稼ぎ、できる限りの節約をする必要があります。
第5章より引用
短期間、徹底して集中することで、長期的な自由と安定が得られる。
努力をして成果が出るまでには時間差がある
努力と成果は常にアンバランス
スケジュール通りの行動ができる人が成果を得る
「石、小石、砂」のストーリーが教えてくれること
「私たちは日々の暮らしの中で、これ以上はできないと簡単に口にする。
しかし、想像力を働かせて工夫をすれば、必ず隙間が見つかるものなのだ」
一定の時間「1つの仕事}に全てのエネルギーを集中する
5つの基本領域(ファンダメンタル・ファイブ)
- 信念
- 家族
- 運動
- 仕事
- ファイナンス
人生において、これらの5つの「石(基本領域)」で成功するために必要なのは、「時間の質」であり必ずしも「時間の量」ではない
第6章 長い目で見れば失敗はプラスに変わる
信念──長期的視点の法則
長い目で見れば「その失敗がプラスになった」という視点
長期的な視点に立つと、人生の浮き沈みは小さなものとしてとらえやすくなります。
失敗や挫折などの体験からも、教訓を見い出しやすくなります。
視野を広げることで、心の平穏を保ちやすくなります。第6章より引用
「楽だが成果が得られない道」ではなく「遠く険しいが正しい道」を選ぶ。
長期的視点を持つことは大切なことなのです。
ペンの「底」ではなく「側面」を見る
ペンを底から見ると点ですが、横から見れば長い棒です。
今日、起こった出来事には、必ず、何らかの「意味」がある
私たちは、「今日起こった出来事には、必ず何らかの意味があるのだと信じることができる」のです。そして、「あなたがどう生きるかによって、どんなに悲しい出来事でも、後で振り返ったときに何らかの必然性を見出せるようになる」のです。
第6章より引用
第7章「何をすべきか」は知っている。行動に移さないだけ
行動──振り子の法則
「行動に移さない」のは、それを信じていないから
私たちの信念は、言葉に表れるのではなく行動に現れる。それが行動の法則です。
読んだ内容を頭では理解したつもりでいても、「行動」に移さないのであれば、それを信じていることにはなりません。
第7章より引用
私たちは「何をすべきか?」は知っている
私たちは、何をすべきかをすでに知っています。
問題は、それを行動に移さないことなのです。
「時間の経過」とともに、意欲は落ちていく
私たちの夢の実現を妨げるもの、それは「先延ばし」
先延ばしをすると、「意欲の消失」が起きてしまいます。
行動を妨げる3つの要因
- 恐怖ーそれをするのが怖い
- 自己免除ー私にはそれをする必要はない
- 完璧主義ーうまくできないのならしない
怖くてもいいから、怖がりながら行動すればいい。
自己免除→何かが与えられないのは行動しないから
私たちに何かを与えてくれるのは「行動」だけです
完璧主義→完璧を求めて行動しないのであれば前進はない
完璧な状況が訪れることは決してありません。
「失敗しても構わないから、ともかく少しでも行動する」
目標を「360度}で共有する
「私たちは周りの人々に関心を持たれたり支援されたりすることで、良いパフォーマンスを出せる」
自分自身をがっかりさせるようなことをするのにはたいした抵抗は感じなくても、大切な人をがっかりさせるのは絶対に避けたいと感じます。
最大のリスクは行動をしないこと
- 行動は成功の前提条件です
- 行動は言葉に裏付けを与えます
- 行動は私たちを挫折から立ち直らせてくれます
- 行動は不安を取り除きます
最大のリスクは、間違った行動をとることではなく「行動をとらないこと」です。
- 行動すれば目標に近づくことができます
- 行動しなければ、理解はしても、信じていることにはなりません
- 行動しなければ、あなたの知識や能力が無駄になってしまいます
- 行動しなければ目標にはたどりつけないのです
そうすれば、必ず成功できます。
著者紹介
ロリー・バーデン(Rory Vaden)
「習慣の力(セルフ・コントロール)」をテーマにしたストラテジスト、著者、企業向け講演者。「オプララジオ」への出演歴や、ビジネスウィーク誌、サクセス誌などへの掲載歴がある。
経営管理、リーダーシップ、MBAの学位を取得。売上高数百万ドル規模の国際的な研修サービス提供企業、サウスウェスタン・コンサルティングの共同設立者。
トーストマスターズ・インターナショナルが主催するスピーチの世界大会で、決勝大会に2度進出し、2度、2位を獲得する。
児島 修(こじま・おさむ)
英日翻訳者。1970年生。立命館大学文学部卒。訳書に『やってのける 〜意志力を使わずに自分を動かす〜』(大和書房)、『シークレット・レース ツール・ド・フランスの知られざる内幕』(小学館文庫)、『スコット親子、日本を駆ける』(紀伊國屋書店)など。
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まとめ
物事がうまくいかないのは、環境のせいではありません。
習慣の力が不足しているからなのです。これまでの人生がどのようなものであったとしても、あなたは今日、想像もつかないような大きな成功に向かって、小さな一歩を踏み出すことができるのです。
おわりに より引用
電子書籍は自宅でダウンロードが正解。