現在89歳、キャリア70年を誇る精神科医・中村恒子さん。
今なお現役で患者と向かい合うのは、
「求められているから」
温かく深い慈愛のこもった言葉に元気がでます。
そんな「優しいおばあちゃん」の生き方を、同じく精神科医の奥田弘美氏が「聞き書き」形式でまとめています。
働き方や人間関係、仕事と家庭の両立などのテーマについて語られていて、先生の「日々たんたんな生き方」には学ぶところが多いです。
私はとても勉強になりました。
特に心に残った項目を紹介します。
気になった方はぜひ実際に読んでみてください。
先生の生き方は、一言でいうと「日々たんたん」。
どこまでも自然な姿に、「ああ、こんなふうに生きてもいいのか」「こんなふうに生きればいいのか」そんな気づきを与えてくれます。どうしたら、恒子先生のように日々たんたんと生きていくことができるのか?
結果としてそれが「うまいことやる」ことになるのか? その波乱万丈な半生を含め、ぜひ最後までお楽しみください。(聞き書き・奥田弘美より)
こんな人におすすめ
- 人生に迷っている人
- 人間関係に悩んでいる人
- 老後が不安な人
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この記事は『心に折り合いをつけて うまいことやる習慣』(著者) 中村恒子/奥田弘美 出版社 : すばる舎 (2018/6/21)より出典・引用して書いています。
著者紹介
中村 恒子(なかむら・つねこ)
1929年生まれ。精神科医。
1945年6月、終戦の2か月前に医師になるために広島県尾道市から一人で大阪へ、混乱の時代に精神科医となる。
二人の子どもの子育てを並行しながら勤務医として働き、2017年7月(88歳)まで週6日フルタイムで外来・病棟診療を続けている(8月から週4日のフルタイム勤務となる)。
「いつお迎えが来ても悔いなし」の心境にて生涯現役医師を続けている。
奥田 弘美(おくだ・ひろみ)
1967年生まれ。精神科医・産業医(労働衛生コンサルタント)。日本マインドフルネス普及協会代表理事。
内科医を経て、2000年に中村恒子先生と出会ったことをきっかけに精神科医に転科。
現在は精神科診療のほか都内20か所の企業の産業医としてビジネスパーソンの心身のケアに従事。
著書に『何をやっても痩せないのは脳の使い方をまちがえていたから』(扶桑社)、『1分間どこでもマインドフルネス』(日本能率協会マネジメントセンター)、『心の毒がスーッと消える本』(講談社)など多数。
要約・感想・気づき
【本書の目次】
第1章 なんのために、働きますか?
第2章 期待しないほうがうまいことやれる
第3章 人間関係には、妙がある
第4章 心を平静に戻す
第5章 あれやこれやを、両立していくには
第6章 「日々たんたん」な生き方
会社は、他人がつくったお金儲けのための箱。進むもやめるも最後は自分で決める。
その選択は、誰のせいにもしない。
心と身体を病みそうになっている人ほど、「逃げたらいけない」と悩んでいたりする。
「みんな生真面目すぎるんですわ。」
先生はそう言っています。
逃げたいという気持ちも、人生を変える原動力の一部なんです。
大切なのは「自分の意思で決める」ということ。
そして、「その決めた結果に責任を持つ」ということ。
誰のせいにもしないで、自分で決めたことなら、何とかなります。
人を変えることにエネルギーを使わない。「自分がどうしたら快適に過ごせるか」にエネルギーを使う。
人が集まれば、いろいろな不平不満が生まれます
それはどこに行っても同じ。
たとえ新しい場所に行っイヤな人はな人は必ず出てきます。
結局、どこに行っても一緒なんやなあ。100%満足できる環境はないんです。
自分が変わればいいんです。
相手を変えようとするのは、ムダな努力です。
自分は結局一人なんやと開き直っていくと、他人さんに対して必要以上に執着しなくなってきます。
付き合いたい人とだけ付き合えばいいんです。
与えられることをあたりまえだと考えてはいけない。もらったものに感謝する。そして、それ以上は望まない。
職場の人間関係で悩まないコツは「人に多くを望まないこと。」
いい意味で期待をしない。
つい「やってくれてあたりまえ」と考えてしまいます。
何かをしてくれることはあたりまえでないと考えて生活できると、ちょっとしたことにも感謝できるようになりますわ。
先のことは、心配してもわからない。目の前のことがおろそかになっていないか?
?気にかけるのはそれだけにする。
人は何で不安になるのか?たいていの場合は、先のことをあれこれ考えすぎてしまうからやと思いますな。
まったく同感ですね。
心配事の90%以上は実際にはおきないといわれています。
しんどい思いは、あとになるといちばん大事な経験だったと感じられる。だから、一つもムダにはならない。
人生は山あり谷あり。
思い通りにいかない時期は誰にでもやって来ます
先生からのアドバイスは「立ち止まらないこと」
やけ酒をしたり暴飲暴食をするのは、立ち止まっている状態です。
「うまくいかないからがんばろう」やなくて、「うまくいかないけど、まあぼちぼちやりましょう」くらいの気概でええとおもいますな。
ウジウジとあれこれ考えないようにするには、暇を作らないことに限ります
仕事の質は、中途半端で大いに結構。手抜きしてもいいから、途中で投げ出さないことがいちばん大事
任されている仕事が自分の理想通りにできない。
真面目で責任感のある人にはつらいですね。
中途半端でええんですよ。
完ぺきを目指して挫折するよりも、不細工な形でも続けていくことのほうが大事なんやないかと私は思います。
ほとんどの問題は「きっと、なんとかなる!」
他人には他人の人生があり、自分には自分の人生がある。
孤独であることは、寂しいことではない。孤独はよきものと受け入れると、ラクになることがいくつもある
孤独を恐れて無理にイヤな人と付き合っても、ストレスになるだけです。
「人は基本的に一人で生きていくもの」
そう考えていれば何も怖くないし、不安もありません。
先生には孤独に対してネガティブなイメージが全くないのです。
私の座右の銘の一つは、「一隅を照らす存在になれればよし」というものです。
「一隅(いちぐう)を照らす」というのは、自分自身が置かれた場所で精一杯努力し、明るく光り輝くこと。
天台宗を開いた伝教大師最澄(さいちょう)が書いた『山家学生式』(さんげがくしょうしき)の言葉です。
関連書籍
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まとめ
「人は一人で生きていくもんや」と考えれば、他人に必要以上に執着しなくなる。
この言葉で、人生がすごく楽になりました
自分らしく生きることが大事。
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