どんな内容の本なんだろう？
『ぜんぶ、すてれば』について解説します。
本書は単なる断捨離の本ではありません。
「捨てること」「働くこと」に対する中野さんの人生哲学が詰まっています。
この本には目次がありません。
聴き語り形式になっていますので、語りかけてくるような感じで読めます。
中野善壽氏は元寺田倉庫CEOや、台湾の文化部国際政策諮問委員などを務めた方ですが、メディアの取材をほとんど受けません。
これまでにも本を出版しませんかというオファーは数多くあったが、すべて断ってきたそうです。
本書は「ぜんぶ、すてれば」というタイトルに中野さんが気に入って実現しました。
本書の印税はすべて寄付するそうです。
僕が何より伝えたいのは、
「今日がすべて」という言葉です。
将来をつくるのは、今日の自分。
「ぜんぶ、すてれば」より引用
こんな人におすすめ
- 生き方に迷っている人
- 物への執着が強い人
- ミニマリズムについて知りたい人
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この記事は『ぜんぶ、すてれば』
(著者) 中野 善壽
出版社 :ディスカヴァー・トゥエンティワン (2020/4/17)
より出典・引用して書いています。
著者紹介
中野 善壽（なかの・よしひさ）
東方文化支援財団代表理事 元寺田倉庫代表取締役社長兼CEO １９４４年生まれ。
幼少期、祖父母の元で「全ては自己責任」という考え方を厳しく叩き込まれ、 その意識は人一倍強く持っていると自負する。
好きな言葉は「因果応報」。
その後、弘前高校、千葉商科大学卒業後、伊勢丹に入社。子会社のマミーナにて 社会人としてのスタートを切る。
１９７３年、鈴屋に転職、海外事業にも深く携わる。
１９９１年、退社後すぐに台湾に渡る。 台湾では、力覇集団百貨店部門代表、遠東集団董事長特別顧問及び 亜東百貨ＣＯＯを歴任。
２０１０年、寺田倉庫に入社、２０１１年、代表取締役社長兼ＣＥＯとなり、 ２０１３年から寺田倉庫が拠点とする天王洲アイルエリアを アートの力で独特の雰囲気、文化を感じる街に変身させた。 ２０１８年、日本の法人格としては初となるモンブラン国際文化賞の受賞を果たす。
２０１５年１２月台湾の文化部国際政策諮問委員となる。 ２０１９年６月寺田倉庫退社、２０１９年８月、地域や国境を越えた 信頼感の醸成をはかり、東方文化を極めたいという飛躍したビジョンを持つ 東方文化支援財団を設立し、代表理事に。現在に至る。
『ぜんぶ、すてれば』の要約
今日できることは、今すぐやる
今日できることは、今すぐやる。
明日死ぬかもしれないから。「ぜんぶ、すてれば」より引用
中野さんは朝目覚めるとすぐ、スタッフに電話で指示を出すそうです。
そのあと出かける前にもう一度電話。
お昼くらいにまた電話で確認。
なんでそんなにせっかちなのかというと、
「本当に明日が来ると信じてはいけない。」と言っています。
思いついた時にすぐやれば、後悔することはないのです。
準備万端の日は一生来ない
まだ早い、準備ができていない。などと言っているといつまでたってもできません。
知識ばかり得るよりもとにかく行動していまうのです。
失敗したらまたやり直せばいいだけです。
準備万端になる日は一生来ないのです。
愛社精神なんて持たなくていい
経営者の方が言うのはちょっと驚きですね。
会社はただの箱だと言っています。
働くのは会社のためではなく自分のため
「会社のため」と身を犠牲にして働くのは、ちょつと変だと僕は思う。
「ぜんぶ、すてれば」より引用
会社のトップの方がみんなこういう考えでいてくれたら、ブラック企業はなくなりますね。
人生は取るに足らないもの
宇宙空間から見たら、自分の人生なんて見えるか見えないかの取るに足らにものです。
生まれてから死ぬまでの時間なんて、宇宙から見たらほんの一瞬です。
今日一日を楽しく過ごしましょう。
捨てるセンスを磨く
「好き・嫌い」を意識する。
ものを捨てれば自由になれる
- 予定を捨てる
- 思い出も捨てる
- 飲み会を捨てる
- 人付き合いを捨てる
- 慣れを捨てる
- 執着を捨てる
- 本は捨てる
- 服はいつでも捨てる
- 新聞、スマホも捨てる
中野さんはぜんぶ捨ててしまうそうです。
捨てる以前に、家やクルマなどは持たなくていいと言っています。
お酒やタバコもやらず、生活に必要な分を除きお金はすべて寄付しているそうです。
ものに執着しなければ自由な生き方ができるのです。
できないものはできない
「あきらめも必要」
自分の向き不向きをよく観察して、「できないものはできない」とあきらめる。
「やりたいか、やりたくないか」で判断してもいいですね。
できそうもないことは、できる人にやってもらえばいいのです。
本書には他にも、
- やりたい仕事ができないなら、そこにいる意味がない
- 気になった人には、すぐ会いに行く
- 人に頼むなら、信じて任せる
- 毎朝欠かさず自分自身に誓いを立てる
など中野さんの哲学がわかる項目がたくさんあります。
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感想・気づき
すべての行いは因果応報（いんがおうほう）
よい行いをすればよい報いがあり、悪い行いをすれば悪い報いがある。
ご本人も言っていますが、まさにその通りだと思います。
関連書籍
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まとめ
この本は「カリスマ経営者」中野善壽氏の生き方が学べる一冊です。
人や物への執着が強い方は、ぜひ読んでみてください。
人生はゴールテープの連続。
死ぬ十秒前に「楽しかった」と思いたい。「ぜんぶ、すてれば」より引用
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